Raytacにはよく「Bluetooth 4.1と4.2どちらを組み込んだらよいか?」という問い合わせが
最近多く受けるようになりました。
そこで、今回は簡単にBluetooth 4.1と4.2の違いについて触れたいと思います。
*RaytacのBluetoothモジュールでは、
MDBT40シリーズがBT4.1に対応。MDBT42シリーズがBT4.2に対応しています。
□Bluetooth 4.2で何が変わったか?
(1)MTU(Maximum Transmission Unit)
ここが一番ポイントになるかもしれません。
BT4.2はBT4.1と比較して1回の転送(1フレーム)で送信できるデータの最大値が10倍です。
これによって通信速度も260から650kbps(2.5倍)に速くなっており、
その結果通信エラーの発生頻度の減少が期待できます。
(2)セキュリティー
FIPS(Federal Information Processing Standard)に準拠しています。
これは不正なトラッキングを防止することになるため、
例えばビーコンなどでユーザーが明示的にトラッキングを許可しない限り
出来ないような仕組みになります。
(3)6LowPAN(IPV6 over Low Power Wireless Personal Area Networks)
IPSP(Internet Protocol Support Profile)をサポートしたことにより、
IPネットワークにおいて固有のIPを割り当てられたBluetooth機器が
直接管理できるようになりました。
以上の3点がBT4.1と違う大きな点で
BT4.1(MDBT40シリーズ)を選ぶかBT4.2 (MDBT42シリーズ)を選ぶかの
選定ポイントになります。
かならずしも最新のバージョンが適しているわけではありません。
まだBT4.1とBT4.2においては価格差もありますので、
組み込む機器・アプリケーションによって上記のポイントを考慮し
最適なバージョン選定が必要になります。