ユーザーマニュアル:MDBT50Q-CX-40(nRF52840 USB-C Dongle)

MDBT50Q-CX-40は、RaytacのMDBT50Q-RX (USB-A ドングル) の上位互換品です。

MDBT50Q-CX-40は、よりコンパクトなサイズで最新の Type-C USB コネクタを搭載しており、内蔵のブートローダーによりDFU プロセスが簡単に行えます。

過去に MDBT50Q-RX を使用してプロジェクトを開発してきた方は、このマニュアルで、MDBT50Q-CX-40 が如何にファームウェアのコンパイルとロードをこれまでよりもずっと簡単にするのかを確認できます。

MDBT50Q-CX-40にファームウェアをロードする場合、配線は不要になりました。 ドングルをデバイスに接続するだけで、USB DFU が利用可能になります。

MDBT50Q-CX-40 (USB-C ドングル、nRF52840 ソリューション): メーカー製品ページリンク 

サイズ:15.10 x 32.85mm 

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Raytac AN7002Q-nRF5340開発ボード(AN7002Q-DB-5340)開発およびプログラミング環境

RaytacのAN7002 Wi-FiモジュールとnRF5340モジュールをすぐに開始できるようにするため、AN7002Q-nRF5340デモボード(AN7002Q-DB-5340)とnRF5340 DKを使用した開発およびプログラミング環境のセットアップ方法の簡単なガイドを紹介します。

この記事では以下の4つの流れで説明いたします。:

  1. ハードウェアのセットアップ
  2. ソフトウェア開発キットと環境のセットアップ
  3. プログラミング/開発
  4. ファームウェアのフラッシング/アップロード

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Update Bluetooth Qualification Process

今後のBluetooth®認証プロセスが改定される流れについて現時点(2024/04/09)での概要をまとめておきます。

認証プログラムの改定は参照ドキュメントQPRD v3が承認される予定で進んでおり、2024年7月1日に発効する予定とのこと。

*現在の認証プロセスの参照ドキュメントはPRD v2.3。申告プロセスドキュメントはDPD v1.0

また、QPRD v3で適用される新しい認証プロセスとポリシーに対応するため、新たな認証ツールQualification Workspaceも同じく2024年7月1日に提供を開始することで計画されているようです。

*現行の認証ツールはLaunch Studio。

今後、新旧の比較やRaytacのBLEモジュールを採用頂くお客様での認証プロセスへの影響などは詳しい情報が発表され次第に検証しご連絡をしていく予定ですが、今回は簡単な改定内容について下記に列挙します。

  • 複数の文書を統合し、手続きをシンプルにする
  • 製品の設計に焦点を当てた新しい手続きの導入
  • 製品の種類を新しいカテゴリーで置き換える
  • 用語の更新と以前の手続きとの区別
  • テスト要件の明確化
  • 必要なテストのみを行うことでテスト計画を簡素化
  • 以前のバージョンの使用を許可する
  • 再評価要件の廃止
  • 製品の相互運用性の向上
  • ガイダンスとして分かりやすい表の追加

より詳細を把握されたい方は最新のドラフトであるQPRD v3を直接確認ください。

 

尚、気になる点として以下は確認済みとなります。

・認証費用の変更は?

 →現時点で予定なし。

・今までの認定製品に何かしらの対応が必要か?

 →今回の改定ですでに認定されている製品への影響はない。

・認証済みモジュールを採用する顧客への影響は?

 →参照していたQDIDは新たにDN(Design Number)に変更されるようですが、

 お客様側のプロセスは大きく変更がない可能性が有ります。(追って詳細確認必要)

 

以上、以前よりBluetoothの認定プロセスが複雑すぎるという声をきいての今回の改定のようですが、シンプルにユーザー様側で具体的な変更点が分からないと安心できないですね。今後の情報をお待ちください。

Nordic Semiconductor 日本法人 来社

ご存知の方も多いかと思われますが、Nordic Seimconductor の日本法人(ノルディック・セミコンダクター株式会社)において、2024年1月1日より役員の構成が変更されました。長年代表取締役を務められていた山﨑氏が退任され、新たにJohn Kenney氏が新任となられており、この度、弊社にご来社いただき以降の展望についてメーカーのRaytac社と共に情報交換をさせて頂きました。

*写真左よりRaytac社 Director Lyon Liu氏、Nordic Semiconductor Country Manager John Kenny氏、私(岩舘)、Raytac社 Senior manager Jocelyn Tsai女史で記念撮影

 

Bluetooth市場では大きなシェアを持つNordicですが、WiFは後発ということもありWiFi 6(nRF7002等)への販促にも力を入れていくようで、Raytac社としてもnRF7002のモジュール化(現在開発中:Q2 2024予定)を進めており、新しいアプリケーション用途への採用に向け期待しています。

また、ユーザーを増やすための販促・啓蒙活動も積極的に行う予定で、個別の勉強会なども受けていきたいとのこと(もし企業単位でご要望がありましたらご相談させていただきます)。さらにサプライヤーや代理店等との情報交換を密に行う仕掛けも検討中とのことで、より関係各社との連携が強化されユーザー様には最新で的確な情報供給がされていくことが期待されます。

今後もNordic Semiconductor社の動きに注目ですね。

*特にnRF54は注目されており大変問い合わせが多く今後の情報更新が待たれます。

Bluetooth 内部発振器?外部発振器?

Bluetooth モジュールは、通常、32MHzの内部発振器 (または内部クリスタル。Internal X’tal) と 32.768KHzの外部発振器のオプションを備えています。どちらを選択するかは、アプリケーションの特定要件、消費電力、精度、コストなどの要素によって異なります。以下は、内部発振器と外部発振器の基本的な違いです。

 

■内部発振器(32MHz)

  • 機能: 内部発振器はモジュール内に組み込まれており、Bluetooth モジュールのクロック信号を生成します。この内部発振器は、通常、小型で軽量であり、外部部品への依存度を低減します。
  • 利点: 設計を簡素化し、スペースを節約し、コストを削減します。
  • 欠点: 一部のアプリケーションでは、内部発振器が求めるレベルの精度を提供できないほど高いクロック安定性が求められる場合があります。

 

■外部発振器(32.768KHz)

  • 機能: 外部発振器は、モジュールに外部接続された独立した発振器であり、より高いクロック安定性と精度を提供します。
  • 利点: 高いクロック安定性を提供し、より厳しいタイミング要件を持つアプリケーションに適しています。
  • 欠点: 追加部品が必要であり、スペースを余計に占める可能性があり、コストが増加します。

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nRF52機能最適化-アクセスポートプロテクション(APProtection)搭載 Raytac Bluetoothモジュール

■APprotection(アクセスポートプロテクション)

Nordic Semiconductor製品では、nRF52 シリーズマイクロコントローラに強化された APprotection 機能が統合されています。APprotection (アクセスポートプロテクション) は、不正アクセスや改ざんからデバイスのアプリケーション (コンパイル済みコード) を守るための重要なセキュリティ機能です。

現在エンジニアにとって、nRF52 シリーズマイクロコントローラ搭載の改良された APprotection 機能を効果的に活用し、デバイスアプリケーションのセキュリティと信頼性を向上させることが重要課題となっています。

その為、Raytac Corporation は、nRF52840 SoC Rev.3及びnRF52832 SoC Rev.3を搭載したAPprotect ソリューションに対応するBluetooth Low Energy®モジュールを用意しております。

*Rev.2製品も並行して供給しております。

これらのモジュールは、従来(Rev.2以前)の nRF52840 および nRF52832 低消費電力 Bluetooth モジュールの機能を維持しつつ、APprotect 機能を追加することで、ハッカーによる不正なプログラムへのアクセスや書き換えを防ぎ、セキュリティを全体的に向上させています。

以下、Raytac Corporation による nRF52 Rev.3 Bluetooth Low Energyモジュールの詳細説明です。

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AT Commandチュートリアル:MDBT42Q-AT/PAT

RaytacのATコマンドで制御できるFWを積んだBLEモジュールは、IoT、および組み込みシステムにおいて重要な役割を果たしています。

このガイドは、効率的なATコマンドの使用に適した環境を開発者が構築するのを支援し、スムーズな通信とアプリケーションの動作を確保することを目的としています。

Hanyu Hsu / Avnet Taiwan に感謝します。

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Keep Out Area(キープアウトエリア)のについて

Raytacでは基板設計時においてコンポーネント配置や配線を避けるべき箇所を「Keep Out Area」と呼んで各品番毎に公表しております。

今回はKeep Out Areaがなぜ必要なのか、ちょっと掘り下げてみたいと思います。

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