Raytacでは基板設計時においてコンポーネント配置や配線を避けるべき箇所を「Keep Out Area」と呼んで各品番毎に公表しております。
今回はKeep Out Areaがなぜ必要なのか、ちょっと掘り下げてみたいと思います。
■名称&基本
Keep Out AreaやCritical Area、RF Clear Area等々色々な呼び方があるようです。アンテナのパフォーマンスに影響を与えないように、電子部品等を配置しない領域を指す名称となります。
■影響
電波は様々な要因に影響するため、その影響を抑えることを目的とし守るべきものがKeep Out Areaとなります。例えば電磁隔離が主要な機能の一つとなります。干渉をなるべく防ぎ、アンテナの放射パターンと性能を維持するために重要となります。また熱による影響も考慮しなければいけません。各コンポーネントは稼働中に熱を発生させ、その熱が各コンポーネントの特性に影響を与えることがあります。
これらのノイズ源となる要素はなるべく相互干渉しないように物理的な距離を置くのが良いとされていますが、基板設計上限られたエリアで配置していくためには距離の制限も発生します。その為現実的である程度リスクが下げられるバランスをメーカー側で検証し、Keep Out Areaとして参考情報を公開しています。
キープアウトエリアを設計時に考慮することは、期待する電波性能や信号の品質、電波規制に関する安全性や法令順守にとって重要でいつ用不可欠な設計プロセスとなります。
■どこで入手可能か(Raytac BLEモジュール)
RaytacのHPから「Product」のメニューを選択し、該当品番のクリックし商品の詳細ページへいったら、ページ中段あたりの「Document」タブを選択し、「Footprint &Design Guide」をダウンロードすることで資料が入手できます。
■どのような資料が確認できるか?
以下、例としてMDBT50Q-1MV2の資料より