Bluetooth®製品のマーケット拡大に伴い、Bluetooth®を商標利用に関して違反しているユーザーも多くなっている事実に対して、この度Bluetooth® SIGの商標ライセンス保護のための監査についてポリシーの変更があったようです。
下記が変更点の概要となります。
- 商標ライセンス保護監査:Bluetooth SIGによる監査が開始される30日前に通知が届きます。
これによりメンバーの皆様は、 料金が発生する前に製品の認証プロセスを正しく完了し、 是正措置が可能になります。 - 商標ライセンス保護関連の連絡が漏れないよう、メンバー企業の認
証担当者も宛先に含め、通知の送信先を拡大します。 - 費用回収料を改定します。
- プログラム文書を名称変更します:Trademark License Enforcement Program(商標ライセンス保護制度)
- 全体的な改訂と内容の明確化を行います。
そもそもの監査の仕組みや上記で気になる「費用回収料」について、もう少し詳しく見ていきたいと思います。
1.商標ライセンス保護監査
監査のプロセスはBluetooth®商標を使用した市場にリリースされた製品をSIGがレビューすることから始まります。監査プロセスにおいて、SIGは企業のWeb siteやマーケットプレイス、販売業者を含めた製品名とモデル番号を使用して、SIGが保有する製品リストのデータベースで検索をかけ、製品と登録データの内容を比較検証します。
以下は簡単な流れです。
STEP1 : 調査対象の製品情報調査
STEP2 : 製品データベースで調査対象の登録情報を探す。
STEP3 : 製品が正しく登録されているか(Bluetooth Qualification Process)確認
上記において、不完全な登録であったり、登録情報と調査対象製品の情報に乖離がある場合は是正対象としてSIGから通知が来ます。
2.費用回収料(Cost Recovery Fees)いついて
SIGメンバー企業による過去36か月間の監査での是正処理の回数に基づいて、会員企業のアカウントに費用回収料(Cost Recovery Fees)が請求される場合があります。これによって違反事項の迅速な解決を促すだけでなく、再発防止が期待されます。メンバーにおいては、未払いの費用回収料がある段階では、新たにSIGの認証プロセスが完了できなくなります。また費用に関してはSIGからの是正処置通知から解決までの経過時間と、前回の違反からの期間に基づいて異なってきます。
(1)初回是正処置
a. 0日から45日以内に解決:固定のコスト回収費用はありません。
b. 46日からサスペンションまでに解決:コスト回収費用は4,800ドルです。
c. サスペンション後に解決:コスト回収費用は9,600ドルに増額します。
(2)各追加監査による是正処置(前回の違反の通知から36ヶ月以内に発生したもの)
a. 0日から45日以内に解決:コスト回収費用は2,000ドルです。
b. 46日からサスペンションまでに解決:コスト回収費用は6,800ドルです。
c. サスペンション後に解決:コスト回収費用は11,600ドルに増額します。
以上となりますが、そもそものプロセスの複雑性もあり、登録しているつもりでも正しく完了していない場合などが多くのユーザーの懸念事項ではないでしょうか?この機会に再度ご自身の登録状況について再レビューされることをお勧めいたします。また、関連する情報を下記リンクとしてまとめておきますのでご参考に。
Bluetooth Qualification Process
Product Name and Model Number Requirements
Bluetooth Product Listing Database
Trademark License Enforcement Program