EUにおいて無線および通信端末機器指令(R&TTE)1999/5/ECが制定されてから
18年も経ちます。
その間技術革新が進み、新たに欧州無線機器指令(RED)2014/53/EUが公表され、
R&TTEは2016年6月13日で廃止となり、移行期間猶予は2017年6月12日までとなります。
Raytacは全BLEモジュールにおいてR&TTEの試験は完了しておりますが、
2017年5月頃をターゲットにREDへの移行が完了する見込みです。
今回はそんなREDについての簡易まとめ。
□RED ポイント
・指令の適用範囲は無線製品のみで、通信端末機器(TTE)に関する条項はなくなります。
→通信端末機器(TTE)は電磁両立性(EMC)指令2004/108/EC
及び低電圧指令2014/35/EUの適用範囲に含まれることになります。
→周波数範囲は3000GHz未満(下限設定なし)
*R&TTEでは9kHzの下限設定がありました。
・放送受信機が追加
・付属品の相互運用(標準化された共通の充電器を使用する等)
・トレーサビリティーの保証
・メーカー問い合わせ先の詳細、取説及び安全性に関する情報を示す言語に関して
要求事項の追加
・安全性試験には合理的に予見可能な誤用、使用条件が含まれるようになる
・メーカーは販売事業者に対して不適合無線機器のクレーム及びリコールの調査等
監視する責務を負う
→自社の名称及び商標を使用して市場に投入する輸入業者・販売業者も
メーカーと同等の義務を負うことになります
・医療機器に組み込まれた無線機器には、簡易版DoCを添付出来るようになります
以上、市場監視当局の責務が強化されたり、
メーカー、輸入事業者、ディストリビューター等の責任と義務が明確にもなったので、
今まで以上の理解が必要になるかと思います。
上記以外でももちろん細かい点を確認しなければいけませんが、
原文を読み解いて理解するよりも、今まで同様に第三者試験機関(UL、TUV等)等を
有効に活用するのが良さそうです。
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