現在RaytacではNordicのBLE SoCを採用しているのですが、
2種類のパッケージによって品番を変えています。
そもそもこの「パッケージ」って何を指すのでしょうか?
その名の通り…ということになりますが、
電子部品で言われるパッケージとは外周器とも言われ、
電子部品を包む樹脂や金属、セラミック等で構成されています。
パッケージは中の素子を外部環境から守る役割があり、
価格・サイズ・接続端子の形状や方向・実装のし易さ・放熱性・材質等の違いで
数多くの種類があります。
(半導体パッケージには規格がありますが、メーカー独自のもので細分化されている現状)
ここではRaytacが採用するNordicのBLE SoCにおいて、
QFNとWL-CSPについて解説したいと思います。
(1)QFN
QFN(Quad Flat Non-leaded)は四方形の各側面(計4面)に
電極パッドが並び、リードピンが出ていないのが特徴です。
NordicのSoC nRF51やnRF52のQFNは
ダイシンシングタイプと呼ばれ、一括に封止されたパッケージを
ダイシングブレード(回転刃)にて切断するので、
パッケージ側面と端子側面は同一面になります。
(2)WL-CSP
WL-CSP(Wafer Level Chip Size Package)はフリップチップの一種で、
ボンディング・ワイヤーによる内部配線を伴わず、
半導体の一部が露出しているのが特徴です。
(3)比較・まとめ
下記表は「一般的な」簡易比較です。
価格については最終的には構成部品や製造設備、レイアウト次第で
逆になる可能性も多分にあります。
特に価格競争が激化しているBLE製品において
上記の簡易な比較のみでパッケージを選定せず、
実際の基盤を構成するレイアウトや製造方法、製造委託先の設備・レベルによって
最終的にコスト比較するのが理想となります。
*NordicのSoCを搭載するRaytacのBLEブランクモジュールは
WLCSPの方がサイズが小さく、モジュール単体の価格は高くなります。