2023年2月6日から、連邦通信委員会(FCC)は、Equipment Aughorization Program(EAP=アメリカで無線通信機器や電気機器などの電波放射装置を製造、輸入、販売する際に必要な承認を取得するための手続き)を通じてサプライチェーンへの国家安全保障上の脅威から保護することを目的とするFCC 22-84指令を採択しました。これによりFCCのEAPが改正され、米国での代理人を立てる要件が加わりました。
*申請者が米国内外にいるか問わず、米国内の現地代理人の指定が必要
では、なぜ代理人を立てることが国家安全保障上の脅威から保護することにつながるか?という点は(もう少し勉強が必要ですが…)下記2点に要約できるかと思います。
(1)カバーリストに掲載のある企業に関連がないこと
国家安全保障に対する脅威に指定されるとCover Listに追加されます。(主に中国企業・中国政府による搾取・影響・支配の対象と判断される=通信傍受要請に従う可能性がある)ここでは、カバーリストの企業の子会社・関連会社・直接または間接的に製造されていないことを証明する文書に署名することが必要となります。
*Cover listに追加された企業への認可証の発行は禁止されてます。
*Cover listの確認はlink先にて確認できます。
List of Equipment and Service Covered by Section 2 of the Secure Networks Act
(2)代理人を立てる
代理人は米国に拠点を置き、申請会社の連絡窓口として、法的通知、送検命令、その他の法的書類を適時に受け取り、申請会社に転送する役割を担います。それにより申請会社が法的違反やその他の問題に対して完全に責任を負うことで、米国政府がコンプライアンスを効果的に強制できるようになります。
大まかなフローとしては今までと変わりませんが、申請時に代理人による署名等が必要な書類が追加されるようです。
a. FCC Registration Number(FRN)の取得(FCCが申請企業を識別するための番号)
b. オンライン申請システムでアカウントを作成
c. 適用範囲の決定(どのFCC規則に従っているかを指定する)
d. 申請フォームの提出 *ものによっては手数料の支払
e. 審査⇒承認
詳細及び正しい情報に関しては下記リンク先より直接確認頂き、各試験認証機関等に相談されることをお勧めいたします。
また、米国代理人を立てるのが難しい場合は、Raytacにてサポートができる可能性もありますのでご相談いただければと思います。(FCC自体の詳細内容、申請方法、適合性に関しては自社にて確認、または第3社試験機関にご相談ください)