Raytac Corporationは、2024年4月9日から4月11日までドイツ、ニュルンベルクの展示会場であるNuremberg Exhibition Centreにて開催されるEmbedded World 2024に参加いたします。
Nordic
Bluetooth 内部発振器?外部発振器?
Bluetooth モジュールは、通常、32MHzの内部発振器 (または内部クリスタル。Internal X’tal) と 32.768KHzの外部発振器のオプションを備えています。どちらを選択するかは、アプリケーションの特定要件、消費電力、精度、コストなどの要素によって異なります。以下は、内部発振器と外部発振器の基本的な違いです。
■内部発振器(32MHz)
- 機能: 内部発振器はモジュール内に組み込まれており、Bluetooth モジュールのクロック信号を生成します。この内部発振器は、通常、小型で軽量であり、外部部品への依存度を低減します。
- 利点: 設計を簡素化し、スペースを節約し、コストを削減します。
- 欠点: 一部のアプリケーションでは、内部発振器が求めるレベルの精度を提供できないほど高いクロック安定性が求められる場合があります。
■外部発振器(32.768KHz)
- 機能: 外部発振器は、モジュールに外部接続された独立した発振器であり、より高いクロック安定性と精度を提供します。
- 利点: 高いクロック安定性を提供し、より厳しいタイミング要件を持つアプリケーションに適しています。
- 欠点: 追加部品が必要であり、スペースを余計に占める可能性があり、コストが増加します。
nRF52機能最適化-アクセスポートプロテクション(APProtection)搭載 Raytac Bluetoothモジュール
■APprotection(アクセスポートプロテクション)
Nordic Semiconductor製品では、nRF52 シリーズマイクロコントローラに強化された APprotection 機能が統合されています。APprotection (アクセスポートプロテクション) は、不正アクセスや改ざんからデバイスのアプリケーション (コンパイル済みコード) を守るための重要なセキュリティ機能です。
現在エンジニアにとって、nRF52 シリーズマイクロコントローラ搭載の改良された APprotection 機能を効果的に活用し、デバイスアプリケーションのセキュリティと信頼性を向上させることが重要課題となっています。
その為、Raytac Corporation は、nRF52840 SoC Rev.3及びnRF52832 SoC Rev.3を搭載したAPprotect ソリューションに対応するBluetooth Low Energy®モジュールを用意しております。
*Rev.2製品も並行して供給しております。
これらのモジュールは、従来(Rev.2以前)の nRF52840 および nRF52832 低消費電力 Bluetooth モジュールの機能を維持しつつ、APprotect 機能を追加することで、ハッカーによる不正なプログラムへのアクセスや書き換えを防ぎ、セキュリティを全体的に向上させています。
以下、Raytac Corporation による nRF52 Rev.3 Bluetooth Low Energyモジュールの詳細説明です。
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AT Commandチュートリアル:MDBT42Q-AT/PAT
RaytacのATコマンドで制御できるFWを積んだBLEモジュールは、IoT、および組み込みシステムにおいて重要な役割を果たしています。
このガイドは、効率的なATコマンドの使用に適した環境を開発者が構築するのを支援し、スムーズな通信とアプリケーションの動作を確保することを目的としています。
Hanyu Hsu / Avnet Taiwan に感謝します。
Keep Out Area(キープアウトエリア)のについて
Raytacでは基板設計時においてコンポーネント配置や配線を避けるべき箇所を「Keep Out Area」と呼んで各品番毎に公表しております。
今回はKeep Out Areaがなぜ必要なのか、ちょっと掘り下げてみたいと思います。
各国無線認証と規制について:モジュールポリシー or エンドプロダクトポリシー
各国には電波利用に関する規制があり、Bluetooth®も当然無線に該当するため、電波の利用者・該当製品の製造業者・販売業者・輸出入業者等々は取り扱いの際に十分注意し、各国の規制内容について理解しておく必要があります。それは電波を有効利用しあう社会において必要な理解であると同時に、認証を得るということは必要な技術的信頼性を備えているということを証明することにもなります。
ベースとなる要件等は各国共通している点もあれば様々なため、また修正や更新も行われるため都度必要な時に管轄省庁や認証機関等に最新情報を確認する必要があります。
ただ各国認証は様々な条件があるとはいえ、認証を得るためのプロセスは大きく分けて2つのタイプに分けられるといえます。それは①モジュールポリシー②エンドプロダクトポリシーと呼ばれ、該当する認証がどのポリシーを採用しているか理解することが始まりとなります。
①モジュールポリシー(Modular approval)
RaytacのようなBluetoothモジュールなどの複合コンポーネントを1つの無線デバイスとして認証される形態です。(シンプルにモジュールを1つの完成された製品として認証を得ること)
このポリシーは認証済みモジュールを各ホストデバイスに採用する場合、基本的な追加のテストが必要ない場合がほとんどとなります。(もともとの認証済みモジュールですでに電波の技術的要件はクリアされ散るという考え方)
②エンドプロダクトポリシー
このポリシーは認証済みモジュールを各ホストデバイスに採用する場合でも、デバイス全体(完成品)にてテストを受け、技術基準をクリアする必要があります。ただし、一部要件においてはもともとの認証済みモジュールのテストデータを転用できるケースもあるようです。
モジュールポリシーを採用している国からRaytacのモジュールのケースを例にもう少し詳しく見てみましょう。
【モジュールポリシー】
(1)FCC(アメリカ)
*FCC ID Search / Federal Communications Commission
Part 15C ➡ 製品ラベルにRaytacのモジュールFCC IDを記載するだけで条件クリア
Part 15B(EMC)➡ EMCテストを実施するために試験機関に依頼し、SDoc*を提出する
*SDoc(Supplier’s Declaration of conformity : サプライヤーによる適合宣言)
特定の要件に対する適合を供給業者が書面で保証することにより、製品、プロセス、またはサービスが規格または技術基準に適合していることを示す宣言書類
(2)IC(カナダ)
*Industry Canada Wireless ID Detabase (Industrycanada.co)
1.FCCと同様 ➡ 製品ラベルにIC IDをそのまま記載することが可能
2.完成品でのEMC試験必要(IC ES003)➡ FCC Part15Bと合わせて試験可能
(3)Telec技適(日本)
1.製品ラベルにTelec IDをそのまま記載することが可能
2.完成品でのEMC試験はオプションでユーザーに任されている(実行しなくてもOK)
(4)KC(韓国)
*South Korea – Labeling / Marking requirements (Trade.gov)
1.無線テストはモジュールの報告書を使用することで新たなテストは要求されない
2.EMC KN301489(CE EN301489と同じ規則)
➡最終製品をもとにEMCテストの実行が必要。同様にFCC Part 15Bとテストを合わせること可能
3.もし製品が追加のケーブルIOポートを取得した場合、KN3235でのテストが要求されます。
4.それぞれの試験は韓国内にある指定の試験機関で行う必要があります。
(5)NCC(台湾)
National Communications Commission (ncc.gov.tw)
*モジュールポリシーに似た制度ですが、正確にはプラットフォームポリーというものになります。
*該当するかどうかはお問合せください。
1.プラットフォームポリシーに適合している場合 ➡ テスト不要でモジュールのNCC IDを使用可
2.プラットフォームポリシーに適合していない場合 ➡ 最終製品でテスト必要
*プラットフォームポリシー…すでにある特性に機能を追加するだけの場合はプラットフォームポリシーに適合しているといえますが、新しいアイデア等を製品化する際は最終製品でテストが必要になります。➡該当するかどうか判断が微妙なため、都度のお問合せをお勧めいたします。
(6)SRRC(中国)
*State Radio Requlation of China (srrc.org.cn)
1.SRRC IDをそのまま使用できます。
*但し、組み込む完成品のカテゴリーがHome electronics / office suppliesに該当しない場合は
新たにSRRCのテストを受ける必要があります。
【エンドプロダクトポリシー】
(1)CE RED(欧州)
1.無線テスト:EN300328
➡導電試験はRaytacのCEレポートを転用することが可能
➡放射試験は無線規制に基づいて完成品でテストする必要あり
2.EN301489 (EMC)
➡FCCと同じ規制が適用。FCC Part 15Bとテストを合わせることが可能
3.安全性試験:EN60950(EN62368)
➡最終品でテストする必要あり。
(2)RCM(オーストラリア・ニュージーランド)
*The Regulatory Compliance Mark(RCM) (General) – EESS
1.CE認証取得済み品 ➡ CEレポートが転用出来、テストが免除されます。
2.CE認証未取得品 ➡ CEと同じテストが必要
以上がRaytacが取得している認証モジュールを例にとった各国の認証取得プロセス(簡易)説明となります。他にもインドネシア・タイ・マレーシアなどのお問い合わせを受けることが多いですが、Raytacでは現状で認証済みのモジュールはありません。そのため各機関に直接確認されることをお勧めいたします。(すでに事例としてRaytacのモジュールを使用し認証を取得されているお客様は多くいらっしゃいます)
また先述の通り、レギュレーションが変更されるケースもあります。コンプライアンス遵守のため都度各国の管理省庁、または認証機関、試験機関にお問合せされることをお勧めいたします。
Nordic nRF52840 DKにおいてRaytac デモボード(MDBT50Q-DB-40)が検出されないときの対処方法
「RaytacのBLEモジュールがNordicのDKに検出されない」という問い合わせを幾つか受けたことがるため、以下にそんな時に確認すべき箇所について記載しておきます。
●Nordic DK No. : PCA10056 (nRF52840)
●Raytac DK No. :
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Auracast™ ロゴ修正(2023/08/15より有効)
Auracast™はBluetooth Low Energy®のオーディオブロードキャスト新機能ですが、発表時に商標登録されたロゴ(Auracast™フィギュアマーク・Auracast™コンビネーションマーク)がこの度(2023/08/15のBluetooth SIG取締役会にて承認。即時使用可)修正となりました。
以下、新旧を見比べてみましょう。
旧)
新)
パッと見でシンボルマークの三角が変わったことが分かるかと思います。
最新のBluetooth®ロゴの使用ガイドライン、及び新しいAuracast™のデザインファイルは以下より。
Download the Bluetooth Brand Guide and Logo Files(English)
それにしても修正の理由は詳細が記載されていませんでしたが、
”The Bluetooth SIG was recently made aware of a potential conflict with the Auracast™ logo”と表現があったので、他の類似される商標登録的な衝突を避ける目的ということでしょうか?
【再値上】Bluetooth SIGメンバーシップ料金(2024/01/01~)
前回の値上げ(2022年1月1日)から半年を待たずして、2023年6月27日のBluetooth SIG取締役会にてメンバーシップ料金の値上げが承認されたようです。
■改定時期
2024年1月1日より
■改定率
15%UP(前回は20%UPなので合算で138%UP)
■新料金テーブル
現在進行している、または予定しているプロジェクトがありましたら、再値上げ前の2024/01/01までにDIDの購入をお勧めします。
スマートホーム規格「Matter」とは?
Matterとは、IoTデバイス間のシームレスな相互運用性を実現するためのオープンソースのスマートホームにおける新しい標準プロトコルとなります。
以下はMatterに関して調べた内容になります。