ネットワークトポロジ―とは?


Bluetooth 5の発表で期待されたメッシュネットワークですが、
そもそもこの「メッシュネットワーク」って何を指しているのでしょうか?

*2017年6月現在でBluetooth 5の仕様にはメッシュ仕様は含まれていません。

それを知るにはまずはネットワークトポロジ―から簡易に説明していきたいと思います。

□意味
ネットワークトポロジ―とは
ネットワークの接続形態を示す言葉になります。

 

□代表的な構成
(1)リング型

複数のノードをリング型に周回させて接続する形です。

信号がこのネットワーク内で周回しており、
ノードが周回している信号(トークン)を捕まえてデータを詰め込むことで
ネットワーク上でデータが送信されるようになります。
1つの区間に障害が発生すると、被害がネットワーク全体に及ぶ障害耐性は低い構造です。

 

(2)スター型

複数のノードをHUBなどの中心となる通信機器を介して接続する形です。
Bluetoothの接続は基本この形になります。
*Masterが上図HUBになり、周辺のノードがSlaveになります。

比較的ネットワーク構成の自由度が高い為、
主にLANの端末機器の接続点や電話の通信網等、現在主流となっている形となります。
それぞれの線が独立しているため、
個々の線の障害がネットワーク全体に影響することは無く障害耐性は高いですが、
ハブが故障した場合は全ての通信に影響がある為、ハブに依存した構造です。

 

(3)バス型

複数のノードを1本の媒体で接続する形で
送信された信号がすべてのノードで受信されます。

10BASE-5や10BASE-2の同軸ケーブルで構成されるネットワークに使用されていますが、
信号の衝突による干渉が発生しないように工夫する必要があり、
ノード数が増えるほど構成が難しくなります。

 

(4)ツリー型

ルートノードから枝分かれするような形。

ノード同士の接続は平行にならず、
上下の関係でポイントツーポイントで接続します。
末端のノードに障害がある場合は、ネットワーク全体への影響は無いが、
ルートノードに障害がある場合はネットワーク全体に影響します。

 

(5)メッシュ型

それぞれのノードが1つ以上の他のノードと
ポイントツーポイントで接続している形。

接続数が多くなるほどコストが高くなるデメリットがありますが、
多重化通信経路を利用してネットワークの信頼性を高めることが出来ます。
また、一つのノードが故障しても他のノード間の接続には影響しないので、
障害耐性が高いのも特徴です。

 

上記5つの代表的な例ですが、
フルコネクトやライン状等細かく分けると他にも種類があるようです。

Bluetoothにおいては今までの一対一の接続か、
一対複数のスター型の接続形態でしたが、
メッシュネットワークが構成できると通信範囲の拡大だけではなく、
ネットワーク自体の障害耐性が上がり、信頼性も高めることが期待できます。
デメリットは必要最小限に相互接続は抑えたネットワーク設計にして、
先に発表があったNordicのBluetooth 5対応SoC nRF52810のような
廉価版も検討することで、ある程度解消できるかもしれません。

ネットワークトポロジ―とは?” への1件のフィードバック

  1. ピンバック: Bluetooth Mesh 発表 | Bluetoothモジュール (BT4.0 & BT4.1 & BT4.2)

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